SHADOWS DIE ????~狼は何度死んだのか~
フロム・ソフトウェアの最新作、ELDEN RING(エルデンリング)が2022年1月21日発売と発表されました! 今から滅茶苦茶楽しみです!!
そんなフロムが手掛けた言わずと知れた死にゲーの名作 SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE /隻狼。
ボスはもちろん、雑魚も中ボスも強いうえに印象的な敵が多く、道中もまったく飽きません。
今回は、ぼくがSEKIRO:SHADOWS DIE TWICE GAME OF THE YEAR EDITION
をプレイして死んだ回数が多かったボス・中ボスをランキング形式で紹介していきます。
純粋な死亡回数でカウントしたので、一般的に言われている強さとは違う内容になっているかもしれません。
また、記事の内容は敵の具体的な動きや攻略といったキチンとした解説ではなく、あくまでぼく個人が苦戦した理由や楽しかった点、攻略のコツといった超個人的な感想となります。
各ボスと戦闘している実況動画も貼っていますが、文中の説明に該当する動画の時間を記載しているので、そこだけでも覗いていただけたらより楽しんでいただけると思います。
「こんな死んでもクリアできるんだ」「こんな戦い方で勝てるのかよ」と思っていただけたら嬉しいです。
そして、まだプレイしていない方はELDEN RINGを待つあいだに是非プレイしてみてください!
※当然、ネタバレ全開となっていますのでご注意ください
5位 怨嗟の鬼(22死)
■戦闘シーン 15:42~34:35
怨嗟の鬼が早くも5位にランクイン!
弾き主体の剣戟ではなく、回避しながらスキを衝いて攻撃する戦法が有効だったので相性はいいほうでした。それでもこれだけ死亡回数が多くなった最大の理由は、炎上状態にならないようにビビりながら挑んだ結果、戦闘の主導権を怨嗟の鬼に握られ続けたことです。
動画冒頭で「近づいたほうがいい」「ファイヤーに怖がるな」といいつつ、10分くらいまでは炎上にならないように必要以上に距離をとってしまっているため、かえって火の左腕や炎上攻撃の餌食になっていることがわかります。中途半端な距離感でいると、凶悪な出の早い突進で轢かれます。もろに食らうと即死級のダメージが入るので、この点でも攻撃か回避か定まらない距離にいるのは危険です。
第二段階では追い打ちをかけるように、左腕で地面を直線上に炎上させる広範囲攻撃をしてきます。これも距離が離れているほうが避けるタイミングが取りづらく、必殺の威力をほこります。
こうした即死級の攻撃のタイミングを見計らって懐に飛び込み、お尻に張り付いてチクチク削るためのリズムを見極めるまでに、かなり時間がかかりました。
SEKIROは基本的に攻めと受けのバランス(鬼滅の刃風にいえば“呼吸”)を敵と探り合うリズムゲームだと思っています。
敵の動きを見て弾くのか見切るのか、回避して体幹を整えるのか、はたまた自分から仕掛けるのか……どちらにせよ、戦闘のリズムをつかんで主導権を握ることが、個人的に最も重要だと考えています。
ですが、怨嗟の鬼はどちらかというと回避を主体としたBloodborn的な動きを要求されるボスでした。せっかくSEKIROのシステムが体に馴染んだ(?)頃に、突然範囲の広い炎を纏った暴力が狼(と初回遭遇時巻き込まれている内府の武者)を襲う様は、まさに地獄です。
ビビり散らかして火消し粉マラソン(140個くらいストックしました笑)をしましたが、結果的に火属性ダメージと、炎上の蓄積を防ぐことができる義手忍具「朱雀の紅蓮傘」と「赤枯れの曲がり瓢箪」でしのぎ切りました(動画14:05で火消し粉を外しながら「当たったらダメだから」といっているように、以降は当たったら終わる意識で回避と傘での防御に専念し始めました)。
あまり弾きをしなくてよかったのと、フィールドが広く自分の距離感で闘えたのが個人的にやりやすかったです。戦闘時間19分。トンデモないタフさと忍殺時の演出も思い出深いボスです。
4位 葦名七本槍 山内式部利勝(23死)
■戦闘シーン 19:00~20:20
「弾きと見切りがこのゲームには必須なんだ」という当たり前のことを嫌というほど叩きこんでくれた、ぼくにとっての見切りの先生です。
その授業料は竜咳4人分という高額なものでした(笑)
それまでは「走り回って隙つけば勝てるやろ」とプレイしていましたが、七本槍先生はそんな甘えた考えを一突きで矯正してくれました。槍を振り回すのでステップだけでは間合いに入れない、少しでもタイミングや間合いをミスると吹き飛ばされます。
そもそも走り回れるほど場所は広くなく、足場も悪いので落下死する始末。
正当に強く、きちんと動きを見極めなければ対処のしようがない敵でした。
この時点では見切りのタイミングをまるでつかめていなかったので、死なず半兵衛に散々突いてもらい練習した結果、ようやく倒すことができました。
ここで見切りを叩きこまれたことで、その後の槍や突きを使ってくる相手への苦手意識を克服することができました。
動画の6分~12分頃までのヒットエンドラン戦法と、18分以降の弾き・見切り(ちょい走り)戦法を見比べると、我ながら別人かと思うほどプレイヤースキルが上がっていることが改めてわかりました。
SEKIROのバトルシステムの基本を叩きこんでくれた素晴らしい先生です(ほんと、あと六本槍と戦うことにならなくてよかった)。
4位(同率)剣聖 葦名一心(23死)
■戦闘シーン 15:45~28:35
まさかの一心様が4位にランクイン。
個人的に一番つらかったのは攻撃の出が早いうえに派生も豊富な第一形態でした。
本来、ちゃんばらの集大成として一心様の繰り出す高速剣を真正面から捌くのが、一番アツイ戦闘だと思いますが、ぼくにはそのスキルがなかったのでフィールドの広さを使ってひたすら駆け回り、ヒットアンドアウェイで削り切りました(七本槍の教えどこいった)。
近接戦闘では出の速さがえぐい突きや抜刀、モーションがわかりにくい連撃など苛烈なため、中距離の間合いで衝撃波や飛ぶ斬撃を誘発して一斬りカウンターを食らわせて離れる……という、泥臭い戦闘スタイルで辛くもしのぎました。2周目はちゃんとちゃんばらで勝ちたいですね。
地面からはじき出した槍を振り回してくる第二形態は、見切り攻撃に慣れれば体幹ゲージを上げやすく与しやすかったです。慣れないうちは長さの違う刀と槍の攻撃に翻弄されますが、槍は大振りなので、弾きを耐えつつ槍の突きを見切るのに専念しました。
第一形態と違い下手に距離を取ると、この時代にあるまじき連射速度の火縄銃で狙い撃ってくるので、槍が届く範囲に留まりながら、堅実に弾きと見切りでいなして体幹を削ると安定した印象です(滅茶苦茶怖いですが)。
第三形態は孫と同様雷を纏ってきます。なぜか第三形態は奇跡の一発クリアをぶちかましました(動画では23:30から。叫びまくってますが何かしらのゾーンに入っていた気がします笑)。雷返しは最後まで仕様がわからずにクリアしたので、第二形態同様に見切りをできるモーションでミスがないように立ち回った……はずです(正直怖すぎて覚えてない)。
最後はお互いHPがミリ残りの状態での殴り合いになったので、勝てたときは脳汁がハンパなかったです。演出、難易度、かっこよさ、すべてにおいて最高のラスボスだと思います。
3位 蛇の目 シラフジ(26死)
■戦闘シーン 23:09~26:57
怨嗟の鬼、一心様を差し置いて3位に躍り出たのが鉄砲砦のチャージャー、シラフジさんです。
自分の距離感を維持させてくれない遠距離攻撃もち+走り回れない狭いフィールド+回避しようとしたのに敵に寄ってしまって攻撃を食らう現象(勝手に“引力”と呼んでいます)が発生しやすい3重苦の中ボスでした(14:05~15 “引力”を感じた瞬間)。まだ弾きもまともにできないポンコツ状態だったので、距離感がつかめずに落ちるわ死ぬわで地獄を見ました。
危険攻撃の引き寄せからの発砲は、来る!とわかっていてもなぜか吸い寄せられてしまいダメージを食らう引力の高い凶悪な技です。それを食らわないように距離を取ると射撃を多用してくるので距離感を掴むまでに一番時間がかかった敵かもしれません。
遠距離攻撃の精度にブレがあるのと、引力を引きはがせれば攻撃のタイミングもそこまで早くないので、受け身にならずにガンガン斬り込んでいくのがいいと思います。
鬼仏からシラフジのところまで行くには鉤縄で崖をつたって向かうのですが、遠距離から倒しようのないザコからスナイプされたり、単純に操作ミスで奈落に落ちたりで、万全な状態で闘うのが一苦労でした。
2位 長手の百足 ジラフ(45死)
■戦闘シーン 10:09~11:56
弾きとリズムの極意を教えてくれたGTO(グレート・ティーチャー・落ち谷)、それが「百足先生」こと長手の百足 ジラフです。「弾きの先生」というと皆さんは葦名弦一郎を思い浮かべるかもしれませんが、ぼくにとっては彼が先生です。ぼくが師事したのは葦名流でも仙峯寺拳法でもなく、百足流だと思っています。先生との弾きの猛特訓があったからSEKIROをクリアできたと言っても過言ではありません。
というのも、ぼくの攻略した順番が落ち谷→葦名城 天守望楼の順番だったので、百足先生とは弦一郎より前に戦うことになったからです。弾きができる人にとっては雑魚で印象が薄い中ボスかもしれませんが、個人的には弾きができなければ絶対に勝てないという危機感を抱かせてくれた、SEKIROのバトルシステム自体の指南役です(七本槍の教えどこいった)。
恐らくボス戦のなかで一番狭いフィールドでの地獄の弾き千本ノックは、嫌でも弾きの上達を促します。
そしてもう一つ、百足先生が伝授してくれた重要な教えは「リズムをつかむ」ということです。
怨嗟の鬼のところで、「戦闘のリズムをつかんで主導権を奪う」と書きましたが、まさにこれこそが百足流の真髄です。
ただ敵の動きを見ながら弾いていては対応が遅くなって体幹はゴリゴリ削られてしまいます。受け身で弾いて耐えるのではなく、弾きながら敵の攻撃のリズムを見極め、攻勢に転ずるタイミングを伺う……。当たり前なことですがこれがなかなかできるまでは時間がかかります。
始めたての頃は敵の動きや叫び声にビビって、がむしゃらに攻撃をガードしたり弾きを連打してしまいがちです。そうなると体幹だけが削られてジリ貧になってしまい死しか待っていません。その段階から一歩踏み出すには、弾ける敵の攻撃のリズムを体で覚えるしかありません。
そのためには声に出して自分なりの弾きのリズムをつかむのがいいと思います。
動画では単にボタンを押すだけだった状態から徐々にリズムをつかみ始め、最終的に「ハイ↑ハイ↗︎ハイ↑ハァイ↗︎ハイ↑ハイ↘︎ハイ↑ハイ↘︎ハァイ⤴︎ハァイ⤴︎⤴︎」と弾きのリズムを体得していく様がよくわかります(8:20からリズム覚醒。文字にするとタダのアホですが、本人は大まじめです)。
攻撃はいずれ終わり確実に隙が生じます。その隙ができたときに、敵の体幹を削れないまでもこちらの体幹も削らせずに次の行動ができるようにリズムをつかむ、これが一番重要だと思います。ほとんどの敵は体力を4割ほど削れれば弾いているうちに勝手に体幹ゲージが溜まっていきます。それまで弾ききるには敵ごとのリズムを覚える必要がある。そんなリズムを意識した弾きの重要性を教えてくれてた偉大な先生です。
個人的にはこの動画実況回が、内容的にも達成感的にもNO.1なので、とても思い出深いです。
1位 葦名弦一郎(52死)
■戦闘シーン 22:57~26:05
回生含めたった一人で100回以上狼を殺した葦名が生んだシリアルキラー。
一心様に一言「あなたのお孫さん、気狂ってますよ!」
百足先生との地獄特訓で習得した弾きの成果を全否定した天敵。
ヌルヌル斬りかかってくる連撃、侍とは思えない殴る蹴るの暴行、正確すぎる弓矢の速射と連射……とにかく相性が悪くなすすべがありませんでした。
第一段階はとにかく近づいて弾く。これに尽きます。
距離を取るのは得策ではありません。弓矢攻撃で体幹がゴリゴリ削られるからです。
弦一郎のほうが距離を取ろうとしてくるときがありますが、いきなり弓矢を撃ってくることが多いので、怖くても食らいつきましょう。その分回復のタイミングがシビアになりますが、回復するときは一度離れて、弓矢を撃たせてから回復してやり過ごしました。
第二段階になると飛び上がって床に刀を突きたててからの攻撃が、突きと下段攻撃の二択になります。「危」の出が早ければ突き、溜めがあると下段、とわかっていてもとっさに判断するのはかなり難しいです。第一段階までは突きだけなので最悪横に回避すればよかったですが、下段回転切りの場合は吹き飛ばされて追撃される危険性もあるため、この見極めができるかが勝敗を大きく左右すると思います。
しかし絶望はここから。30戦目くらいでようやく2回忍殺を決めてガッツポーズをしていた矢先、ムービーが流れ……なぜか雷を帯びます。あのときの絶望感、今でも忘れません。
個人的にゲーム史上最も絶望した演出です(動画12:30からの勝利を確信した後の絶望は今見ても怖気で震えます)。「さすがに負けイベントでしょ?」と思っていったら平然と待ち構えていたときはもう本当に心が砕けました。この演出のせいでそれ以降のボスを倒しても3つ目のゲージがあるんじゃないか、雷纏うんじゃないかというトラウマを植え付けられました。
正直第三段階は記憶がないです(笑)。雷返しの仕様が最後までわからず、勝てたのは本当に奇跡としかいいようがありません。動画を見返しても何で勝ててるのかわかりません(笑)。
どう考えても葦名はお前がいれば守れただろと言わざるをえないくらい強かったです。
死と回生を繰り返した先にある達成感
いかがだったでしょうか。予想以上に道中の中ボスに手を焼いていました。
改めて振り返っても、どのボスにもそれぞれ思い出(トラウマ)があり、倒せたときの達成感を思い出せます。
弾きや体幹のシステムが不安でプレイしていない、あるいは挫折してしまったという方がいたとしたらもったいないので、是非トライアンドエラーを繰り返してリズムをつかんでみてください。SEKIROにはバトルシステムをスパルタ指導してくれる優秀な講師陣が揃っています。
いくら死んだっていいんです、死にゲーだもの